廣慶寺の縁起
廣慶寺は西暦1572年の安土桃山時代に、神奈川県川崎市高津区下作延の、円福寺第二世「最安慶初大和尚」さまによって開かれました。
当時は現在の墓地の窪地に本堂がありましたが、焼失したため、文政4年(1821年)1月28日に現在の地に移転し、茅葺きの本堂が檀信徒の力で再建されたと、棟札に記されており今なお健在です。
昭和45年に庫裡を新築、翌46年には本堂に向拝を付け、屋根を銅板葺きに改築し、境内の内外を整備しました。
その後、平成6年には本堂内に總門の建立、参道と墓苑の整備。平成8年には本堂内に三尊仏の設置、本堂前の法悦塔と、墓苑入口の六地蔵の建立。
平成12年に境内地奥に第二庫裡の新築。平成15年に参道に十二支と守り本尊を追加し、檀信徒の信仰の道場として、法要儀式、梅花流御詠歌などの教化事業に使用され、現在に至っています。
な む よつぎ むりょうじゅ かん ぜ おん ぼさつ南無世継無量寿観世音菩薩 通称 世継観音さま
廣慶寺には「世継観音さま」が祀られています。身の丈七寸ほどの席仏像で、
中国から日本に三体伝来し「岩に腰うちかけたる形なり」と、新武蔵風土記の
中に記されています。さて、「世継観音さま」のご利益とは、
世継を恵む観音さまです。子宝に恵まれず相続者が無くてお困りの方、
子どもの体が弱い、成人していても就職しなくて困っていたり、
お嫁さんやお婿さんが欲しいと悩んでいる家庭など、いつも苦労が耐えません。
右手に観音経、左手に数珠を持ち、面長の温顔から溢れる深いお慈悲の
眼差しで包んで下さる「世継観音さま」の前で、一心に手を合わせてお祈りしたお陰で、
我が子が一生懸命にお勤めをするようになり、安らかな家庭に戻ったと喜んでいるお母さんがいます。
「世継観音さま」に手を合わせて、家内安全をお願いしてはいかがでしょうか。
廣慶寺の宗旨について
日本開宗
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曹洞宗は今から七百五十年ほど前に高祖・道元禅師(どうげんぜんじ)さまが我が国に開創され、四代目の太祖・瑩山禅師(けいざんぜんじ)さまが盛んにされました。このお二方は宗門の父母にも当たるお方ですから両祖大師と申し上げます。
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大本山
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福井県の永平寺(えいへいじ) 高祖・道元禅師創立
横浜市の總持寺(そうじじ) 太祖・瑩山禅師創立
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ご本尊
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曹洞宗は、お釈迦さまをご本尊と仰ぎます。 |
教義
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私たちは誰でも仏心をそなえておりますが、それに気づかずに我儘な生活を繰り返しており、悩み苦しみのもとを作ります。反省し、ざんげしてお釈迦様のみ教え両祖さまのおさとしみに導かれ、自分の正しい姿にめざめましょう。
仏さまに帰依して心が落ち着くと、おのずから生活がととのえられて人生が明るくなり、仏心に目覚めて社会に役に立つことを喜び、どんな苦しみにも耐えようとする新年が強まります。
そこに生甲斐と幸福とを発見するのが曹洞宗の教義です。
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